スーパーGT開幕戦GT500クラス決勝 本山哲選手が優勝!

震災の影響で第1戦の岡山ラウンドが延期されたため、今回のレースが事実上2011年シーズンの開幕戦となった。このレースは、400kmのセミ耐久レースとして開催される予定だったが、エネルギー省力化のため300km (66周)で競われることとなった。ゴールデンウィーク最初の週末ということもあり、決勝レース日には多くの観客が訪れたが、残念ながら朝から断続的な雨模様となった。14時にセーフティカー(SC)に先導されて各車はスタートし、安全を見て5周にわたるSCラップののちレースのスタートを告げるグリーンライトが点灯された。予選6位からスタートした#23 GT-Rは、ブノワ・トレルイエがオープニングラップで4位に躍り出て、11周目には#6 SC430を抜いて3位に。その後2位になると、18周目には#12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)を抜いて早くもトップに立った。その後は、コースのあちこちで接触やスピンなどのアクシデントが起こる中、トレルイエはそれらを避けて15秒以上ものリードを広げ、44周目に本山哲にドライバー交代した。リードを活かすため、ニスモはタイヤ無交換でマシンをコースに戻し、レースを続行する策を取った。本山がコースに戻った頃から再び降雨が激しくなったが、本山は後続との間合いを見ながら周回を重ね、終盤にはさらにペースをコントロールしながら走行。レースが残り7周というところで、さらに降雨の勢いが激しくなったため赤旗が提示されてレースは中断。そのままレースは終了となり、#23 GT-Rが今シーズン開幕戦を優勝で飾ることとなった。

予選から話題を集めたのは、本年からGT500に参入した#46 S Road MOLA GT-R(ロニー・クインタレッリ/柳田真孝)だった。前日の公式予選では常にトップタイムを記録し、路面が冷えた後の時間帯に一発勝負となったスーパーラップでは僅差の2位となるものの、デビュー戦ながらフロントローからの決勝レーススタートとなった。しかし、スタートを担当したクインタレッリがオープニングラップでスピン。順位を大きく落としてしまう。その後浮上のチャンスがなく、11位で柳田に交代した。後半を受け持った柳田は、淡々と周回を重ね、終盤1台を抜き10位でデビューレースを終えた。

#12 GT-Rは、オリベイラが3番グリッドからレースをスタート。#46 GT-Rが後退したあと、レースリーダーとなった#24 ADVAN KONDO GT-R(安田裕信/ビヨン・ビルドハイム)と序盤に首位争いを繰り広げた。12周目にトップに立ち6周にわたってその座を維持したが、18周目にGT300車両と接触して左ドアとエンドパネルに損傷を受け、21周目に修理のためにピットイン。大きくタイムをロスしてしまった。松田は、フィニッシュまでの長いスティントを受け持つこととなり、最終的には14位でゴールを迎えた。

#24 GT-Rは、序盤にレースリーダーとなるなど期待されたがのちに後退し、後半を担当した安田が9位でマシンを引き継ぎ、7位まで挽回してレースをフィニッシュした。