9月10日・11日開催 本山哲選手 スーパー耐久2016 RD4 富士SUPER TECレースレポート

スーパー耐久は、市販車をベースに限られた改造のみ許されるツーリングカーレース。
SUPER GTのように特別設計された純粋なレースカーを使用するレースと違い、プライベートチームが多くエントリーする。

しかし、この富士SUPER TECは9時間レース、文字通りの耐久レースでドライバー、マシン、チームワークの技量が試される。
本山哲は、このレースに加納政樹、安田裕信と組み、SKT Team motoyamaとして、2007年以来の参戦を果たした。

■35 SKT Team motoyama Z34
ドライバー:A/加納政樹、B/本山哲、C/安田裕信
予選■9月10日(土) 加納政樹/本山哲  クラス6位:3:49.433
決勝■9月11日(日) 加納→本山→安田→加納→本山→安田 クラス3位

事前の予報では雨、しかし迎えた当日まで降り続いた雨は早朝に上がり予選スタートは全車ドライタイヤの装着となった。

決勝のグリッドを決める予選はS-GTと違い、A/Bドライバーの合計タイムで決まる。ST3クラスに参戦するSKT Team motoyama Z34は、
加納・本山のアタックでクラス6位を獲得。Cドライバーの安田もチームベストをマークしまずは順調な滑り出しを見せた。

明けて翌日の決勝レースは、AM9時にスタートしPM18時にゴールを迎える。
雨天を覚悟したレースデイ、前日と同様にその予報は見事に裏切られ決勝レースは好天の中、ポジションが度々変動する激戦となった。

スタートドライバーは海外レースの経験が豊富でGT300にも参戦する加納政樹が担当。オープニングラップで早々とクラッシュが発生する中、
トラブルに巻き込まれることなく、持ち前のスキルを発揮し逆にポジションを1つアップしてコントロールラインを通過。

9時間の長丁場のレース、幸先のいいスタートとなった。
その後は安定したドライビングで前を追う。そして1スティント90分を消化して、ルーティンのピットインを行うと本山哲へチェンジ。

本山も更にプッシュし一時3位まで順位を上げ前を追うが、ルーティンの1時間30分を目前に控える76周にタイヤがバースト。
予定より3周早く緊急のピットインを行い、安田裕信にチェンジ。3時間経過時点で順位は4位をキープ。

その後は持ち前の粘り強い走りでベストタイムを刻みながら前車とのタイム差を縮めて行く展開となった。

そしてレースは4時間半を消化し折り返しを迎える頃3回目のピットイン、再び加納政樹がステアリングを握った。

加納は本山、安田同様に安定したドライビングでラップを刻みポジションアップに向けてプッシュし続ける。
この時間帯になると順位は膠着し文字通りの耐久レースと様相が変化するが35号車は快調に周回を重ねる。

しかし6時間を消化して本山へドライバーチェンジした数十週目、ここで痛恨のペナルティを受けてしまう。
ミスなく周回を重ねていた本山にとって全く理解のできないペナルティは、なんとその1時間30分前に起きた審議への裁定。
イレギュラーなピットストップとなったが順位は変わらず4位でコースに復帰した。

その後は本山の猛追でルーティンを消化。7時間30分を経過し最終ピットインを行うと最後のドライバー安田裕信に表彰台は託された。
予想外の展開となった後、チームは最後の作戦を練っていた。給油時間を少なくし前車とのタイム差を減らし、
可能な限り軽いマシンで安田をコースに送り出し猛追する作戦だ。

最終スティントになってもタイムを落とすことなく期待通りの快走を見せる安田。ライバルマシンのクラッシュなどもあり作戦は奏功し3位まで順位を上げた。

そして更に2位を猛追、毎周回1秒以上タイムを詰めるがここで9時間の戦いにチェッカーが降られ、
SKT Team motoyama Z34の初戦は、クラス3位表彰台を獲得。

■本山哲のコメント
「初めて加納君と安田の3人で出るレース。正直どうなるのか少し心配もしてましたが9時間を充分楽しむ事が出来ました。

レース展開ではバーストやペナルティなど色々有りましたが、その都度ドライバー3人がチームと作戦を立ててスタッフみんなで表彰台を目指し、
結果が読めない展開の中、純粋に最後までレースを楽しむ事が出来ました。

最後までサーキットで応援してくれたファンの方も多くて、S-GTとは違った雰囲気で皆さんと会う事が出来たのも嬉しかったです。
折角立ち上げたチームなのでこの1戦だけじゃもったいない気もして、次のレースも出ようかとみんなで話し合っています。
今度は、勿論優勝目指して!・・・・近々ご報告できると思うので楽しみにしていてください。

最後になりましたが、今回の参戦に向けてお世話になった企業、チーム、スタッフの皆様方に感謝いたします。
この場を借りまして、心よりお礼申し上げます。」